「腰部脊柱管狭窄症ですね。」
この言葉は患者さんにとって、とても重たい言葉です。
あなたは、
お医者さんに言われたことありますか?
言われている方はとても多いと思います。
しかし、本当の脊柱管狭窄症の病態を知っていますでしょうか?
腰部脊柱管狭窄症とは
この病気では長い距離を続けて歩くことができません。
もっとも特徴的な症状は、歩行と休息を繰り返す間歇性跛行(かんけつせいはこう)です。
腰部脊柱管狭窄症では腰痛はあまり強くなく、安静にしている時にはほとんど症状はありませんが、背筋を伸ばして立っていたり歩いたりすると、ふとももや膝から下にしびれや痛みが出て歩きづらくなります。しかし、すこし前かがみになったり、腰かけたりするとしびれや痛みは軽減されます。
進行すると、下肢の力が落ちたり、肛門周囲のほてりや尿の出がわるくなったり、逆に尿が漏れる事もあります。
上記の症状が腰部脊柱管狭窄症です。
腰の痛みが主症状ではなく、
長い距離が歩けない、長時間立てないなどが主の症状なのです。
病態が悪くなれば強い痛みなどは起こってきますが、間欠性跛行がないのであれば腰部脊柱管狭窄症という診断はつきにくいはずなのです。
しかし、
最近はこの診断名が使われているように思われます。
私の診ている患者さんでも腰部脊柱管狭窄症の診断名がつけられたと言われる患者さんが多くおられます。
診断名がつけられている患者さんの多くは間欠性跛行は見られません。
では、なぜ腰部脊柱管狭窄症と診断されているのでしょうか?
話は簡単です。
『保険の点数が高いから』 or『出せる薬が違うから』
などの理由でしょう。
はっきり言います。
腰部脊柱管狭窄症の診断名がついている患者さんで、
本当は違う診断名の方はたくさんおられます。
たぶん、
正しい診断名が腰痛症の方がほとんどです。
腰部脊柱管狭窄症と言われたからと言って、
人生が終わった・・・
と思う方が多くいますが、
それは違います!!
ほとんどの方は改善可能な腰の痛みです。
注:本当の腰部脊柱管狭窄症の方もいますので自己判断はしないように。